1月2日(木)今年もよろしくお願い致します。

昨年を通じて最も残念で悔しかったことは、答申から大きく変更させての人権条例の採決と、行財政構造改革プランを根拠にした、南市民ホールの廃止を可決させたことでした。

写真は、DPI日本会議や、移住連(移住者と連帯する全国ネットワーク)、外国人人権・法・連絡会などの皆さんと、要請書を渡される本村市長の図です。この時はまだ希望をもっていましたがー。昨日元旦にタウンニュースが折込に入り、市長インタビュー記事が掲載されていたのを読み、強い違和感はぬぐえません。

相模原市の人権施策審議会の委員会答申の素晴らしさは、世界のスタンダードに並び恥じないもので、国連の人権機関から度々包括的差別禁止法の設置を勧告されている国の姿勢を超えるものだったことはまちがいありません。もしかしたら国を超える、というそのことを相模原市が最も恐れていたのかもしれませんが。

ハラスメント研修を年に1度市議会で受けていますが、その中でもはっきり認識できてきたのは、性的な暴力=セクシャルハラスメントだけでなく、わかりやすいパワハラにも、根底には「差別」に根差した感情があるという事でした。自身にも気づきにくい差別感情、マジョリテイとして作られてきた立場や特権的なモノが傲慢にしてしまっていることも時としてあるのだ、と思いあたることが増えてきました。自分も含めていろんな人の言動にそう感ずることがあるのです。誰もが被害者にも加害者にもなるーというハラスメントの考え方はその通りだと思います。

「差別」ということについて、だから研修や学び、なくそうと思える強い意志があれば国の遅れに対し、市は市という自治の考えをだせたのではないか、と思うのですが。そうならなかった、市民の意志は示されたのに、実効性を持てる条例にはできなかったことは、とても残念で悔しいことです。

南市民ホールについても、その前提の行革プランによって財務省のような緊縮財政を、そもそも自治体が市民や職員に強いるメリットは何もありません。南市民ホールはたかだか40年のホールで、演者として出演される方たち、バレエの舞踊団の方たちなどはみなさん、良いホールなのになくすなんてもったいない!と言われます。

神奈川県が、今年で開館50年になる県民ホールを、3月末で休館とし、建て替えしようとしています。本格的な舞台芸術を演じる側にも、見る側にも提供できるホールとして改めて建て替えて県民に愛されるホールを生まれ変わらせていくことに、安堵しました。文化・芸術は、オリンピックなどで脚光浴びるスポーツの派手さはないかもしれませんが、コロナ禍を経て多くの人にとって、生活に必要な大切なエッセンスであり、そこでこそ得られる体験や実感があることに気づかされてもいると思うのです。人口がまだまだ増えている地域にありながら400人のホールはそこだけなのに、守る意志をもてない政令市という公共の貧しさをとても恥じます。

そんな市政でもありますが、基地対策で、ピーファスの国への要請で、と必要な仕事をしてくれている部署も職員もいてくださいます。時間をかけても前進してきている人権意識は、過去にもどることはない、と思います。

経済の循環をつくる―税・財政の民主主義を前に進めること、とともに政治が民主主義を取り戻すことを今年の全ての関わる人達とできるところでできることを取り組んでいきます。

バタバタの続く日々ですが、よろしくお付き合いくださいませ。

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