3月 14日(月) 地震後/常任委員会開かれる

今朝の相模原市南部は晴天です。地震のあと、金曜の夜中に県庁を退出、動き始めた電車を乗り継いで、土用の午前2時ごろに帰宅できました。帰りにみた、横浜駅周辺では人が座り込んで夜を明かそうと集まってきていました。

土曜日は大野銀座商店街などでは皆さん一様に、これまで経験したことがない揺れだった、と言いながらも早くからお店を再開し、いつもどおりの営業をしていらっしゃるところがほとんどでした。お豆腐屋さんでは、つくった豆腐を入れる水をためた容器が大きくゆれて水がこぼれたり、家が壊れるかと思った、と。またふとん屋さんでも地面があんなふうにゆれるのを初めてみた、と皆さん口々に味わったこわさを口にしていました。帰宅困難者のなるところだった、もしくは帰宅困難で、歩いて3時間、すごい人は7時間かけてかえって来た、という人も。ようやくたどり着いた人が、商店街の和菓子やさんがやっていたので、お赤飯を買って自分のためにお祝いよ、とホッとしていた、という話も聞きました。

震度5弱の相模原でもそうでしたから、5強の横浜中区の県庁付近の揺れは当然かも知れません。震度6以上の恐怖を味わい、津波の被害を受けた被災者のことを思うと本当に胸が締め付けられます。

商店街でも、原発の心配が結構聞かれました。福島原発が、日本の原発事故としては最悪の事態でほぼスリーマイル島と同じくらいのレベルになっていることは、昨日の原子力資料情報室の会見を一部見てもわかります。

東電は今朝から「計画停電」をするとしていますが、東京の中心部は停電区域からはずされるようですし、この周辺も既にその時間ではありますが、まだ電気が来ています。このあと何時に電気が切れるかわかりません。電車はもうかなり運休しています。東京の一部には通っていても、周辺部の神奈川県内では、既に電車も私鉄も含め運休しています。こうなると通勤手段がないのです。都内に通う人は、電車が動くところまで別の手段で、歩いてかバスか、とにかく自力で行くのでしょうか。この際、みなで休みにして電気もできるだけ止めてはどうでしょうか。東電のHPはパンクで見えないそうですが、どこの水力・火力発電所が止まっているのか、どういう電力状況かもう少し情報開示を徹底すべきです。今の状況は東電には、「計画停電」でも市井の人には、ただの強制的停電になりますし、病院、自宅療養の人、飲食店や食品を扱う商店、様々な影響は、お金が回っていない地域の経済を益々ひどい状況にするのではないかと心配します。このニュースに集中して、原発の問題情報がまた出てこなくなっていないでしょうか。東電の言うまま、従うままなのでしょうか。

原発の今の状況は明らかに人災ですし、マグニチュード8以上がくることは指摘され続け、海岸沿いに集中している54基の原発への危惧に警鐘が鳴らされてきたことを、東電と政府が受け入れずに、原発立地に多額の税金をつぎ込み、住民を分断し、原発事故を極端に押さえた公表でやってきたのです。放射能の地域への汚染を「想定しなかった」「今回の地震で想定外のことが起きて」などという言い訳を許すことはできません。その一方で地域によっては5割を超えるという、オール電化の推進は一体誰がやってきたのでしょうか。日本のエネルギー政策を今から見直させなければなりません。

今日は本会議最終日の予定ながら、小田急線、横浜線、相鉄線の二俣川から海老名区間、と県庁へ向かうために利用できる全ての電車が朝から動かない事態です。これにどうするのか、車を運転できない私としてはあとはタクシーくらいですが、タクシーもほとんどつかまりません。儀式のような最終日の本会議に、しかも地震前に予定していた本会議の採決だけのためにタクシーなどつかって行くのもどうか、と思いました。逡巡したあげく、議会局から、「本会議後に全ての常任委員会が召集されたので」登庁するように、と連絡がはいり、横浜の途中まで行く車に何とか乗せてもらい、港南区付近まで行ってそこからタクシーをつかまえ、遅れたものの本会議に間に合わせました。が、欠席の議員もいましたし、考えてしまいました。

常任委員会は、環境農政で本会議後、3時45分に開会、災害対策本部のメンバーでもある局長の、地震後の動き、取り組みの報告や千葉で確認された鳥インフルエンザの報告などがあり、質疑もありました。自民の出来レースのような質疑と民主の質疑があって、終わろうとしたのですが、私もここまで無理してきたのだから質疑するのは当然と、質問しました。一つは、東電の「計画停電」への対応を調整するとして昨日から設置された「神奈川県電力需給緊急対策本部」についてです。その性格と県の情報提供体制です。これには、県は、昨日の夜に東電から突如計画停電に対し話しがあって対応をしなければならなくなった、ということで県のホームページでの情報提供など、主体的には全く取り組めていない、いわば東電による一方向になっている印象です。国も県も鉄道会社も今や東電によって動かされているのか、といいたくなるような事態に、足を奪われ、振り回される市民はどこにその憤りを持っていけばいいのでしょうか。

もう一点質問したのは、「物流は正常に機能してい」るので、惑わされないように、というメッセージを知事名で出しているのですが、実際には「計画停電」が言われてから、スーパーやコンビニに商品がない、コメやパンなどに開店前から行列ができる、電池なども売り切れが続出、という事態が県内各地で起こっていることについてです。社会的混乱が起きていることに対し、食糧供給など実態がどうなのか、を把握して情報を提供することを求めたいためです。県は、県内産の生鮮野菜や、遠洋も含めて魚介類も市場ではごく一部休みの市場を除いて、通常と同じ量は確保できている、と言います。三陸の海産物類は確かに入ってこないけれど他はそろっているのです。「停電」への恐怖感があるためでしょうか。オイルショックのときを思い起こさせるようだ、と言う商店街の声を聞きました。     

連日寝る時間もとれずに県庁で災害対策本部の会議資料をつくったり、会議と現地への支援、東電の対応などなど、県庁の職員も疲労困憊という顔が結構あります。そこに、今日になって急遽全常任委員会を開かせるようにしたのは、自民あたりが言いだしっぺでしょうか。どういう目的かはわかりませんが、本会議終了後に、地震後の県内の状況や、対策の検証をするには無理があります。やる意味があるように、もっと時間をかけて状況把握を丁寧に時間を設けて委員会として質疑も充分やればいいのです。アリバイ的にやるだけなら迷惑な話です。まだ状況は進行形で、交通のマヒ状態の中なのです。これない議員もいる中でどうにも県議会の大部屋に振り回されるちぐはぐさに苛立ってしまいます。

福島原発の事故は更に深刻さを増しています。1号基、3号基に続いて今度は、2号基で燃料棒が全露出状態になったといいます。これで3基とも放射性物質を外部に放出させる事態に至ったのです。被爆をさけるために避難を求められる人達を受け入れる自治体に体制ができていないため、転々とさせられたり食糧もなかったりで、疲労困憊の住民の様子が夕刊に出ています。政府が会見で避難勧告を出した、とか指示をした、というその実態は非常にお粗末で「原発から逃げる」ことを余儀なくされた災害弱者がここでも振り回されています。

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