このところ議会の日程が慌しくなっています。先週の24日には、自・公・県政の3派が無理に常任委員会にかけることもせず、その日に即決での採決を求めた、”歯及び口腔の健康づくり推進条例案”に対し、私も本会議での質疑を行いました。
この条例案は、何のこともない一般的なつくりで、何のために今委員会にもかけないでやらなければならないか、条例文を見てもよくわかりません。ただ、基本的な施策の中に、「フッ化物」というフッ素に言及した文言がはいるところが奇異な印象を持たせます。「フッ素」は日本の市販されている歯磨き剤には、ほぼ9割近く配合されているそうです。ただ、これが6歳未満の子どもが誤って飲み込むことが多いため、フッ素配合で甘くした歯磨き剤の子どもへの利用は避けるように、という提言もあります。フッ素が水道水に入れられたアメリカではフッ素の子どもへの影響が、脳や神経系統など様々に出ることが度々報告されてきています。日本でもフッ素を集団で塗布するなどのやり方は異論があり、フッ素の効果そのものも疑問視もされています。神奈川県では、フッ素の集団塗布や洗口は、0,01%しか行われていないと、日弁連が1月に出した意見書にありますが、それでも虫歯は特に増えていません。
こうしたことを私たちに意見を寄せてくださった歯科医師の方もいて、私も調べた上で、あえて「フッ素」に関する条項を条例に入れるべきではない、と指摘し、県民に異論があるものを、充分な議論もせずに条例に盛り込むことを質しました。しかし、この点はフッ素のリスクについて、あまり詳しくないような印象で、3派が答弁し、条例案は、何と民主まで賛成して多数で採択になりました。フッ素の集団塗布や洗口が出てこないか、要注意です。
さて迷走している県議会の定数問題です。何が迷走か?と言いますと、「2増2減」で結局全体としては定数を「現状(107)の維持」、という結論を4派の談合で決めたところで、最後になって民主が自分たちで90という削減条例案を別に出す、という主張になったことからです。25日に検討委員会という4会派の談合会議があり、2増2減の結論に同意したはずの民主が、削減案を出したことで、しかも中に「強制合区」という考えも入って、郡部の議員の反発はあおられます。25日に談合の結論が出るはずだった定数検討委員会の結論は、持ち越されたのです。
このため、今日は常任委員会が全8委員会とも、朝10時半から開かれる予定が、朝9時半から定数検討委員会という談合会議が、そのあと10時から議運が設定されたのです。私は10時までにつくように登庁しましたが、定数の検討委員会がはじまった時間が、何と10時を過ぎてからでしたので、傍聴しました。民主の検討委員会の報告には賛成し、でも条例案は独自に出す、という主張に、自・公・県政は今までの会議は何だったのか、とか、定数現状維持に結論に同意したのと矛盾するじゃないか、等々です。私からすれば、この談合会議も含めて県民からは遠いのですから、どちらもどちらなのでが。
結局、議運がはじまったのは11時前ごろです。定数条例改正案を出すことがこの場で提案されたあと、まだおさまらない自・公などが”県議会のルールはどうなる!”といった意見を言います。私は、結局今になって現状維持という受身の結論を出すことになった検討委員会の談合体質そのものを批判して、私たちの会派(市民の党)など非交渉会派を含めた早くからの徹底した議論を行うべきであったことを発言しました。そして結論が「107名の議員の意見すら代表していない」ことを指摘しました。
その後、本当はすぐにも常任委員会が開かれるはずが、自民の談会議がまだはじまっていないから、と追ってレンラク待ちという、ドタバタです。午後1時の開催ももはや時間が過ぎています。自・公など民主のパフォーマンスをこのままにさせない、ということなのでしょうか。でも常任委員会も今回は予算の委員会です。今日を含めて3日間の予定の委員会が、質問時間が減らされていくのはヤメテもらいたいものです。確かに談合会議の結論に賛成したあとに、選挙前だからと独自に条例提案するのはおかしい、ということはありますが、条例提案したいものはいいではないか、とも思います。むしろ、自民主導の県議会談合に乗ってきたこれまでの民主の姿勢こそが問われ、総括すべきものだと思うのですが。
それにしても今日からの議会日程はどうなるのでしょうか。明日も明後日も常任委員会日程は入っているのですが。